2013年2月14日木曜日

恐ろしい洗脳教育

昨日は東京でとある資格の受験対策講座を受けてきました。
住まいネットの高木です。

とある資格とは「健康住宅アドバイザー」
この資格試験はNPO法人日本健康住宅協会が実施しているものです。

そのNPO法人の会長は積水ハウス、副会長は大和ハウス。
そのほか正会員に旭化成ホームズ、積水化学工業、パナホームなどの
大手ハウスメーカーがずらり。

NPO法人日本健康住宅協会の定款の第三条(目的)には(以下抜粋)

~~本法人は現在我が国で生じている様々な住環境及び室内環境の障害の解決を目指して、
住宅の作り方と住まいの両面から健康住宅を実現するために、
設計技術の確立と、普及のためのハウスメンテナー会の組織作り、
及び一般生活者の啓蒙を図ることを目的とする。~~

とあります。ビックリです。
我が国で最も販売している5社が我が国で起きている障害の解決を目指して活動する、
というこの矛盾。

しかも、講座の冒頭で、品質が低いのは「欠陥住宅」、
使い方や住まい方が悪いのは「欠解住宅」、
住宅健康アドバイザーとは適切な対処法をアドバイス出来る人との説明からスタートしました。

つまりは「自分たちは良いものを作っているにも関わらず、
使い方や住み方に誤解や問題があるので理解に欠ける「欠解」という状態にあるので、
正しい使い方と住み方を理解してもらうために、適切な対処法をアドバイスしましょう。」というもの。

我が国で起きている障害は自分たち造り手が悪いのではなく、
住まい手の理解が悪いから起きている、だから啓蒙するために
「日本健康住宅協会」ならびに「健康住宅アドバイザー」があるということになる。

テキストには日本の住宅寿命を短くしたのは品質ではなく
住居に対する満足度が不十分なため建て替えが多くなったとあります。
講師も試験に出るため、それを強調していました。

自分たちが悪いのではない、ライフスタイルの変化だと。

他責にするのもいいかげんにしてほしい。
それをNPOを作り、テキストで書き、受験者に覚えさせる。
恐ろしい洗脳教育です。

試験内容は結露の問題、ホルムアルデヒドとVOCの問題、腐朽菌とカビの問題、
シロアリとカンザイシロアリの問題、温度湿度の問題、日照や照明の問題など、
住宅を扱う人間であれば知っておくべき問題ばかり。

にもかかわらず、積水ハウス、大和ハウスのの社員の合格率は40%。
これまた、びっくりです。最低限の知識もないまま営業している恐ろしさ。

ちなみに、今回の受験対策講座を受講すると95%になるという。
それもそのはず、講座では、試験で出るところを全部教えてくれる。
ひらすら出るところをアンダーラインを引きまくるだけ。

講師曰く、試験に来ない限り落ちることはない、という。
これで落ちたらよっぽどの馬鹿かこのブログを書いたからどちらかでしょうね。
結果をお楽しみに。

正しい情報を伝えるために、今日も一日頑張りましょう。

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