2013年2月23日土曜日

大手なら安心?

今日は名古屋の中心部、栄で家づくりセミナーです。
住まいネットの高木です。

120名近い方のお申し込みをいただいています。
消費税増税を意識されているのでしょうね。

でも、焦りは禁物です。
昨日も書きましたが、住宅ローンを組んで家を建てた方には
住むところはそう簡単には変えられません。

建ててしまってから、後悔されている人は沢山います。
8割は「深く考えない層」ですから。


実は「神様が宿る家」に携わっている工務店さんの社員でも、
取り組む前に家をつくられ方が沢山います。

その全員が口をそろえて言うのです。
「これから家をつくる人は本当にうらやましい。だって『神様が宿る家』があるから。

「深く考えない層」は、昨日書いた安くて手軽な「ファスト派」と

大手なら安心といった安易な「安心派」に分かれます。

家をつくろう、と考えたときに真っ先に思い浮かぶのは
大概、TVCMや新聞広告など認知度のある大手ハウスメーカーではないでしょうか。
そして、住宅展示場へ行って、どのメーカーがいいか、というメーカー選びから始まる。

それは家電量販店へ行って、家電を選ぶのと同じ感覚。
高耐久消費財である家電と同じ感覚なのです。

本当に同じでいいのでしょうか?
同じではいけないなんて思ったこともないはず。

多くの方が学生のころからそうした選択をしてきています。
進学するときは誰もが知っている知名度のある大学へ行きたがり、
就活でも知名度のある大手か公務員を目指す。
日用品の買い物も大手チェーンストアで購入する。

ましてやオーダーメイドで購入した経験も減ってきている。
商業化が進みほとんどのものがレディメイドで、完成された商品を購入できる。
それでほとんど困ることはない。
というより、むしろ時間もかからず、購入できて便利です。

だから、多くの方にとって、それは極めて当たり前でなのです。

しかし、家づくりにおいて、それは大きな間違いなのです。

たとえば価格面でみると
大手ハウスメーカーの家の価格は地元工務店と比べると、かなり高いです。
特に、プレハブ住宅などは工場で大量生産しているのですから、安くなるのが普通です。
なぜでしょうか。

実は、大手ハウスメーカーは、家を販売するだけで家の工事ができません。
ご存知でしたか?
 
大手ハウスメーカーは「下請け工務店」に住宅工事を丸投げします。
そして、実際にその工事するのは、さらにその下の「孫請けの工務店」です。
「孫請け工務店」が各専門業者を手配し工事します。
 
ですから、大手ハウスメーカーに頼んでいても、結局つくるのは地元の工務店です。
大手だから安心ということにはなりません。
そして、それぞれがマージンを取るので、その分高くつきます。
大手ハウスメーカーは沢山の営業マンを抱え、人海戦術で住宅の受注を獲得していきます。
営業マンの給料はたいてい固定給で25万。それに実績に応じて歩合給が支給されます。
しかも、厳しい受注競争にさらされています。
多くの会社が3か月受注がなければ、会社にはいられなくなります。
 
 そのような実態にも関わらず、業績のいい営業マンは年収2000万を超えますので
売上上位5社、積水ハウス、大和ハウス、住友林業、積水化学、旭化成の
平均年収は750万です。ちなみに住宅業界の平均は550万です。
 
大手ハウスメーカーには営業以外にも研究開発やマーケティングなど
多くの従業員がいますので、当然多額の人件費がかかります。

さらには日本全国各地に、建築費約1億円ぐらいする豪華なモデルハウスを持っています。
そしてモデルハウスのほとんどが5年もすると建て替えます。
そのモデルハウスの償却費や住宅展示場への出展料、
光熱費や維持費に毎年何千万もの費用が掛かります。
 
それ以外にもゴールデンタイムに放映されるテレビコマーシャル費、
新聞のフルカラーの一面広告費、雑誌広告など多額の広告宣伝費を掛けています。

お施主様に大きく関係する、材料費も工事費も、大手ハウスメーカーの方が安いのに
それ以外の部分の多額な経費が掛かっている分、
地元工務店と比較すると、当然、価格が高くなるのです。
これが日本の住宅業界の現状です。

実は、住宅を販売する企業で、1兆円を超える大企業が存在しているのは日本だけです。
他の国では地域に根差した規模の小さな、地元工務店のような会社が存在するだけで、
日本のようにハウスメーカーというものはありません。
住宅展示場のようなものもありませんし、日本の住宅業界は非常に特殊です。

しかし、多くの方がこのような真実を知らずに、ただ大手だからというだけで、安易な選択をする。
お値段以上、ならまだいいが、お値段以下。
さらに健康を害して、長持ちもしない、そんな間違った選択をしてしまう。

そうならないためにも、真実を伝えていかなければならい。
今日も一人でも多くの方に真実を知っていただくために、頑張っていきましょう。

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