2013年1月15日火曜日

足し算と引き算の差別化

昨日、関東地方は大雪でしたが、皆さん大丈夫でしょうか。
名古屋に来るまでは東京、神奈川で暮らしていた住まいネットの高木です。
東京都心は8センチの積雪でも大混乱です。
特に凍結した路面などには十分ご注意ください。

さて、昨日のブログで、
「ハードだけでなく、ソフトとして設計思想、コンセプトも思いを込めて伝えていく必要がある。
差別化しづらい部分ではあるが、共感を得ていただくことができる要素です。」と書きました。

差別化しづらいですが、差別化できないわけではありません。

今日は差別化について考えてみたいと思います。
マイケル・ポーターが「競争の戦略」で提唱した差別化戦略ですが、
差別化は製品特徴や技術だけでなく、ブランドや技術、接客、アフターサービス、
もちろん、設計など様々なところでできます。

住宅業界でも様々な差別化戦略がとられていますが、
多くは工法などの技術的なものです。

ハウスメーカーは他社との違いを出すために
○○工法などと言って、自社の独自性を出そうとします。
そうしなければ勝ち残っていけないからです。

ですから、ハウスメーカーの数だけ工法があると言っても過言ではありません。
しかし、お客様の立場になればこれだけ乱立した工法の中で
良し悪しを見極めるのは至難の業です。

その中にはエアーサイクル工法などお施主様にとって意味のない
メーカー側が自分たちの建材を売るための
悪しき違いでしかないものもあります。

 これまで住宅業界が行ってきた差別化は
今までの家づくりにさらに何かを加えることで行ってきました。
たとえば、耐震等級などもその典型で、多くの金物を付け加えることで強度を計算しています。

しかし、耐震等級2(建築基準法の1.25倍の強度)で建てられた建物は
震度6程度の揺れをEディフェンスで起こしてでの実験の結果は、
耐震等級2の方が1階から崩れ、倒壊してしまいました。




この方も言っていますが、お客様にとって価値ある差別化しか意味をなさないのです。
お客様から見て違いが判らなければ、それは差別化ではないのです。

あれもこれも加える差別化から、余計なものを取り除き
本当にお客様が求めているものをしっかりと確実に提供する、
本質的な差別化をしていくことが大事になってきます。

その意味でも設計思想、コンセプトの確立は
量産し、モジュール化するハウスメーカーにはまねのできない、
それでいてそこに暮らすお施主様の幸せにつながる
本質的な差別化になりえるのです。

幸せな家族を増やすために、今日も一日頑張りましょう。 

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